音の博覧会を彩ったヴィンテージキーボード
使用時期: 1991年~1992年
1960年代、弦楽器音を演奏するキーボードとしてメロトロンが登場したが、高価な上に磁気テープを使用するという性質上、メンテナンスが非常に難しかった。
これらの欠点を克服する電子楽器を各社が開発する中、1974年にオランダのN.V.Eminent社から発売されたSolina String Ensembleが世界的にヒットした。
フロントパネルについているスイッチによってバイオリン、ビオラ、トランペット、ホーン、チェロ、コントラバスの音色に切り替えられる。
また、これらのボタンを任意に同時押しすることによってアンサンブルサウンドが楽しめた。
モノフォニックシンセサイザー全盛の当時、和音が鳴らせるシンセストリング音色として重宝され、The Bugglesのアルバム「AGE OF PLASTIC」でも全編にわたって使用されている。※1
Solina String Ensembleは『TOUR TMN EXPO』でのみ登場している。
ツアーのコンセプト『音の博覧会』を演出する一環として、 シンクラヴィア、HAMMOND、Moog Systemとともに使用された。
メーカー | N.V.Eminent社(アメリカではArp社) |
---|---|
発売年 | 1974年 |
鍵盤数 | 49鍵 |
同時発音数 | 16音 |
定価 | 550,000円 |
●主なユーザー
タンジェリン・ドリーム/スティクス /エルトン・ジョン/イーグルス/The Buggles
参考資料
※1 : キーボード・マガジン2015年7月号P.048
●中古相場
約16万円
●関連リンク