物理演算音源の草分け的存在
使用時期 : 1995年
1993年に発売されたYAMAHA VL-1は、バーチャルアナログ音源を搭載したシンセサイザーである。
同機はtrfのシングル『masquerade』(1995年2月1日発売)のイントロ部分のギター音色として使用された。
改めて聴いてみると、これはVL-1ではなくRoland JD-800ではないかと個人的には思うのだが、
当サイトTwitterのフォロワー様から
『masqueradeの曲披露でTV出演の際、DJ KOOが使用していたのでVL-1説が通説となった』との情報を頂いたので、
その通説が正解との前提で記事を進めさせて頂く。
YAMAHA VL-1は管弦楽器の構造を内部演算する事により、PCM音源よりリアルな管弦楽器の音を再現出来た。
最大の特徴は、『笛のように吹けるピアノ』『トロンボーンの管がついたギター』のような、仮想の楽器を作り出せる事だ。
『バーチャルリアリティ』というキーワードが流行っていた世相に合ったコンセプトで鳴り物入りの登場ではあったが、普及には至らなかった。
原因としては価格が高価であった事に加え、聴感上のインパクトがあまり無かった事だと考えられる。
DX-7発売当時程の感動をおそらく誰も抱かなかったし、
VL-1でしか作れない、かつ時代を象徴するサウンドを誰も作り出せなかった事も普及に至らなかった原因の一つだったのではないかと思う。
なお、VL-1登場の1年後の1994年、VP-1が登場する。
VP-1は『LAST GROOVE』『Avex dance Matrix '95 TK DANCE CAMP』で使用された。
メーカー | YAMAHA |
---|---|
発売年 | 1993年 |
鍵盤数 | 49鍵 |
音源方式 | S/VA |
同時発音数 | 2音 |
定価 | 470000円 |
使用アーティスト
浅倉大介
DJ KOO
坂本龍一
藤井麻輝(ソフトバレエ/SUIREN)
tico
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